新型コロナウイルスの危機の中、世界中の人々がオンラインで買い物をしています。都市部に住んでいる人は、配送のオプションが無数にあるので、有利ではありますが農村部はそうではありません。新型コロナウイルスは、農村部のコミュニティーが都市部と同様の物流インフラを享受できていないことを明確に示しました。こんな状況で当社に求められるソリューションとはなんなのでしょう?それは、2020年の終わりまでにパーセルロッカーをすべての村や町に設置するということです。
オンライン・ショッピングへの移行
新型コロナウイルスの急速な蔓延により、より多くの人々が買い物をオンラインに集中させています。また、この変化には長期的な影響があるようで、93%の人々が、新型コロナウイルスの大流行前より頻繁に買い物をオンラインで済ませる予定である(60%)または大流行前と同じレベルで買い物をオンラインで済ませる予定である(33%)と回答しています。消費者は、必要なもののほとんどすべてをオンラインで購入しており、買い物や商品の受け取りの新しい方法を模索せざるを得ない状況に晒されています。最も好ましい購入形態は、人との接触がないピックアップです。消費者に受け入れられ、かつ利用可能なショッピング方法のこの劇的な変化により、様々なEコマースサービスの採用が急速に増加しています。
Eコマースは新しい顧客の猛襲を楽しんでいますが、これは配送において多くの課題を引き起こしています。配送に関しては、都市部に住んでいる人は多くのオプションを享受しています。例えば、ドライブイン・ピックアップ、宅配便、BOPIS、市内に点在する屋外のパーセルロッカーなどです。しかし、農村部に住む人々はそれほど恵まれておらず、限られた配送オプションに頼らざるを得ません。
農村部と小包の物流の躍動
配送サービスは、居住者の数が多く、需要が増加する都市を対象としています。では農村部はどうなるのでしょうか?エストニアでは、パーセルロッカーは非常に人気があり、都市や大きな郡の中心部にたくさんあります。また、エストニア人にとっては宅配業者を利用するよりも安価であり、郵便局とは異なり年中無休に近い配送方法です。しかし、農村部に住んでいる場合、パーセルロッカーは20kmも離れている場合があり、公共交通機関がそれほど効率的ではないため、パーセルロッカーにアクセスすることが難しい場合があります。
車を所有している人は長距離を運転してAPMから荷物を受け取ることができますが、そうでない人はより革新的で創造的な方法で状況に対処しています。多くの人が、友人や親戚に荷物を取りに来てもらうよう頼んでいるのです。また、コミュニティのFacebookグループに参加し、誰か最寄りの町に行く人に、小額の料金で荷物を受け取ることができないか尋ねることでやりくりをしている人もいます。パーセルロッカーの背景にあるアイデアは利便性ですが、地方ではそうではないことが多いのです。
Cleveronのグランドアイディア - エストニアのすべての村にパーセルロッカーを
Cleveronの私たちは、イノベーションは必ずしも大都市で起きる必要はないと信じていますし、私たち自身がその良い例です。Cleveronは人口17,000人の町に位置していながら、世界の多くの大都市における最も革新的な小売業者によって使用される、先進的なパーセルロボットを製作しています。私たちの取引先の1つは、私たちの国全体の居住者よりも多くの従業員を抱えています。
他の多くの企業と同様に、新型コロナウイルスの危機により一時的に私たちの日常の活動は停止しましたが、それはまた、私たちが得意とするもの、つまりイノベーションに集中する時間を与えてくれました。私たちはどうすれば自分の故郷エストニアにもっと価値をもたらせるか、人々の時間をもっと効率的にできるか考えなければなりません。現在、エストニアには約4,500の村があり、43万人が居住しています。それらのほとんどの人は、近所にパーセルロッカーがないため、パーセルロッカーを使うのは困難になっています。私たちは、全国のバス停に設置できるパーセルロッカーのコンセプトをいち早く開発しました。これはAPMとバス停の特性を兼ね備えた屋外のパーセルロッカーであり、Cleveron 361と名付けらました。Cleveron 361は、必要なサービスを消費者にとってより身近することで、農村部の人々にとってオンラインショッピングをより便利で迅速なものにし、都市に住む人の配送時間を短縮します。この新しいソーラー式のパーセルロッカーは、宅配業者や、またはバスの運転手によっても操作可能であり、宅配業者にとらわれないロッカーとして運用できます。
「今日、エストニアにはパーセルロッカーが設置されていない4,500以上の村と小さな町があります。計算してみると、国が2,000万ユーロの投資を行えば、エストニアの全ての村にパーセルロッカーを設置する準備ができます」とCleveronのCEOであるArno Küttはコメントしました。
多くの賛同の声
私たちはエストニアの一般市民の当社の意見に対する反応を検証することにし、Facebookのフォロワーにパーセルロッカーによって農村部がどんな恩恵を受けるか知っているかと尋ねました。すると、それは多くの反響を呼び私たちは驚き圧倒されました。私たちの投稿はすぐに口コミで広まりました。投稿は3日間で、187,000人以上にリーチし、これはエストニアのすべてのFacebookユーザーの25%に上ります。私たちの投稿には、2,400のリアクション、1,300のコメント、および800のシェアが集まりました。私たちの受信箱には、自身の村でパーセルロッカーが必要だという人々からの応答で溢れていました。
多くの人々が、彼らが現在どのように小包を受け取っているかを説明してくれました。以下はそのほんの数例です。
- 「私はパーセルロッカーを使うためだけに合計40kmも運転しなければなりません。つまり、私が望んでいるほど早く荷物を受け取ることができません。」
- 「最寄りのパーセルロッカーは7 km先にあります。自身の小包をピックアップしに行くための交通手段を持っておらず、バスでそこまで移動しなければいけない人もいます。私の家の近くにパーセルロッカーがあれば、どんなに便利になることでしょう。」
- 「私たちは切実にAPMを必要としています。最寄りのパーセルロッカーは25 km離れており、2番目に近いものでも40 km離れています。」
- 「はい!最寄りの町にあるパーセルロッカーを使用したいのですが、荷物は常に満杯で、そのために配送が遅れています。」
- 「最寄りのパーセルロッカーから荷物を受け取るには、合計34 km車を走らせる必要があります。とても面倒です!」
エストニアは、しばしば「パーセルロッカー国家」と呼ばれていますが、それが単に手の届かない場所にあるために、サービスを利用できない人々が何千人もいます。Cleveronは、イノベーションは農村部に到達することができるし、到達しなければならないと考えています。包括的で全国的なパーセルロッカーネットワークがあれば、農村部での生活がより便利になり、居住地にかかわらず、誰にとってもオンラインショッピングがシームレスになります。これは単に便利であるかないかの問題と見なされるかもしれませんが、誰もがそれを享受できるようにするべきでしょう。